どうもねぇ。
最近、映画でおもしろいのに当たっていないせいか、映画の論評書いていてもテンション上がらないんですよ。
というわけで、本日も大当たりとまでは至らず、テンションは下がり気味。
その状態を脱却しようと、本日はライトノベルに手を出すことに決定。
で、選んだのがこの本。
内容としては
超能力が正式な研究課題となっている日本。
その首都東京では、大規模な学園都市が形成され、大々的にそうした異能の力が研究が盛んに行われている。
その学園都市に住む一介の高校生、上条当麻の部屋にあるベランダに突然、白い修道服を身にまとった少女が降ってきた。
彼女の名前は禁書目録(インデックス)。
何者かに追われ、必死に逃げているうちに、ここへ来てしまったのだという。
しかも、彼女は魔術に関して重大な秘密を握っている存在なのだという。
「いや、超能力なら分かるが、魔術って」
そう言って戸惑う当麻。意見を譲らないインデックス。
やがて二人を中心に事件が起きる。
巨大な謎が潜む魔術と超能力のアクションストーリー。
という感じなのですが。
正直言って、書評にかなり困る作品です。
いや、おもしろいんですよ。
設定もキャラクターもおもしろい。
笑いの面も、人によると思いますが、僕には合っていましたし、オカルト方面やオタク知識方面で作者の鎌池氏は相当勉強されていたようで、その辺も納得できる作品となってはいます。
ただ、文章力が追いついてない。
いや、文章力以前の問題かもしれません。
だって、句読点の使い方がおかしすぎますもん。
「……、」
こういう読点の使い方が、それこそあちらこちらに点在。
中には
「、……」
なんてものまで。
いくら何でも斬新すぎです。
あれだけいろいろなことを勉強しているなら、少しくらい文章作法も勉強してほしかった、というのは僕個人の希望だったり。
しかし、文章以外の要素はすべて完成していると言ってもよいくらいの作品なので、書評に困っているわけです。
まぁ、こうした文章の可否は読む人次第なので、ここでは、おもしろいことはおもしろいけど、強くオススメはできない、と言っておきましょうか。
つまり、一冊くらいは読む価値ありかも、ってことで。
以下、ネタバレ。
というわけで、設定に関しては褒めてばかりの作品なのですが、ツッコミどころがなかったわけでもありません。
たとえば当麻が持つ幻想殺しの右腕。
これが超能力だけでなく、魔術に対しても有効だったというのはおもしろいんですよ。
でも、それに関して「なぜそうだったのか」という説明はなし。
加えて、冒頭に出てきた御坂美琴という女の子も、けっきょく後半からは出てこなかったし。
もう、そういった意味では、本当に「もったいない!」という言葉がピッタリの作品です。
いや、もしかしたら、どこかでその説明があったのかもしれないけど、あの文章では、そこまで細かく読む気にはなれなかったんで……。
評判に寄れば、次の巻の文章も似たり寄ったりらしいし。
読もうとは思っていますが、すぐに読むかどうかは微妙なところ。
本当、設定がよくできているだけに、もったいないんですよねぇ。
とある魔術の禁書目録(インデックス)
鎌池和馬