ゼロの使い魔 (5) トリスタニアの休日
ヤマグチ ノボル
じつを言うと、この一冊に手をつけるのは、けっこう遅めでした。
というのも、ほかのサイトではあまり高評価なものがなく、その理由として「ラブコメ要素が少ない」というのが大半だったため。
でも、これに手をつけなければ、ラブコメ要素がめちゃ高といわれる次の巻にいけない。
それはもっと許せない!
というわけで手を伸ばしたわけなのですが……。
おやぁ、意外とおもしろいんでないかい?
たしかに、才人とルイズがメインになったラブコメ話は三話中一話目に収録された「『魅惑の妖精』亭」だけなのですが、タバサとキュルケにスポットを当てた「炎の出会いと風の友情」では、「その他大勢の愉快な仲間たち」でしかなかった彼女たちのキャラに厚みを持たせる作品となっていますし、某映画を模倣した「トリスタニアの休日」では、才人とアンリエッタの休日では、「おいおい、ルイズどうするよ、おい」なんて、読みながら身もだえしちゃったりもするんですね。
これを橋渡し的な一冊としていた僕としては、まさに食わず嫌いだったなぁ、と。
まぁ、ルイズ×才人のストーリーが大好きな人には物足りないかもしれませんが、この作品のすべてが好きなんだ! という人には十分おすすめできますので、そういう方はぜひ。