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【小説】 涼宮ハルヒの憤慨
谷川 流
角川書店
¥ 540
Amazonランキング: 189位
久々にラノベのレビューを書いていて、そういや、この本のレビューを書き忘れていたような……、なんてことに気づきました。
読んでいて書いていなかった本、結構あるんですよね。
ま、それは後々書いていくということで。

で、この本、内容としてはいつもの短編集……というより、中篇集。
編集長★一直線! とワンダリング・シャドウの二編構成なのですが、まぁ、今回は眺めの話だったこともあって、ちょっとオモシロかったかな。

まず、前半の編集長★一直線! ですけど、要は、もともと文芸部であるところを無断利用しているSOS団が、もしも本当に文芸活動を始めたら……というお話。
ほぼ毎日と言って良いほど小さな事件が起きているSOS団らしく、機関誌を作れという生徒会からの命令に、それを挑戦と受け取ったハルヒがあちこちに寄稿以来をするわけですが、そこにちょっとしたハルヒのキョンに対する想いみたいのがこめられていたのは良かったですね。
個人的には、みくるちゃんの控え目目線での童話もツボだったりはしますが。
それにしても、鶴屋さん、ハルヒに負けず劣らずオールマイティな人だなぁ。

で、後半のワンダリング・シャドウ。
キョンとハルヒのクラスと同じ阪中という女生徒が持ち込んできた「うちの犬が散歩の途中で散歩を嫌がるんだけど」という相談から始まるお話。
例の如くハルヒは、この事例を超常現象と結びつけて考え始めるわけですが、まぁそれはさておき。
この話は、どうやら次に出てくるであろう長編と結びついているっぽい内容だったりします。
んでもって、その長編の一部は前半の「編集長★一直線!」とも結びついているっぽく、それを期待して読んでしまう感じですね。

次はお待ちかねの長編、ということになると思うのですが。
さて、どうなんでしょう。
author:馬数翔(まかず・しょう), category:評価…★★★★[良い感じ], 06:12
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【小説】 涼宮ハルヒの陰謀
涼宮ハルヒの陰謀
涼宮ハルヒの陰謀
谷川 流, いとう のいぢ

ふっかぁぁぁつ!

帰ってきました。
いやぁ、三日とはいえ、ブログをほったらかすのは精神衛生上、よくないですな。
できるだけほったらかすことのないよう、頑張りますので、よろしくお願いします。

というわけで、休止前に申し上げましたとおり、読了しました。
この作品。

まず最初の印象はというと。

厚い。

ですね。
前回の長編である〜消失が約250ページであったのに対し、〜陰謀の方は427ページ。
じつに三割増しのページですから、そりゃもう、読み応えありまくりです。

でもご心配なく。

次から次へと出てくるミステリアスな伏線が牽引役となって、次は? 次は? という感じで、物語に引き込まれていきます。

まさに長編涼宮ワールドの真髄発揮!

という感じですね。
なもんで、久々の長編と言うこともあって、楽しませてもらいましたよ。

でも、残念というべきか、この作品でシリーズはターニングポイントを迎えたらしく、そろそろ物語は終結を向かえるのかな、なんて印象を覚えます。
さて、今後はどうなるんでしょうね。

まぁ、何はともあれ、久々の長編ということで、久々のハルヒワールドを楽しみたいと思っている方にはオススメと言える一作なので、気になっていたという方は、ぜひ読んでみてください。

あ、そうそう。

で、今からこの本を読もうと思っている方にご忠告。

この本は、シリーズ中、二つの作品と連動しています。
一つは、前回の長編である「〜の消失」。
そしてもう一つは、短編集である「〜動揺」の最終話「朝比奈みくるの憂鬱」です。

この本は、この二作を読者の方が覚えているという前提で書かれており、その実、忘れちゃっていると理解できないシーンがいくつか出てきます。
というわけで、しばらく読んでいないから、前の内容忘れちゃったよ、という方は、一度この二作品を読み直しておくことをオススメします。

以下、ネタバレ。
続きを読む >>
author:馬数翔(まかず・しょう), category:評価…★★★★[良い感じ], 07:05
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【小説】 涼宮ハルヒの動揺
涼宮ハルヒの動揺
涼宮ハルヒの動揺
谷川 流, いとう のいぢ

うぅぅ。腰が痛い。
仕事のせいだと思いますが、めちゃくちゃ腰が痛いです。
あした、湿布薬でも買ってこようかなぁ。

さて、それはおいといて、本日読んだ本。
涼宮ハルヒの動揺。

うん。もう、慣れ親しんだハルヒワールドですね。
平穏無事な日常を望むキョンに対し、それを引っかき回すハルヒ。
そのドタバタぶりを切り取った短編集なのですが。

正直、飽きてきました。

もう、短編集は良いんで、長編出してください。
ハルヒとおかしな人々の日常が知りたいんじゃなくて、ハルヒワールドを楽しみたいんです。僕は。

そんな意味で、この評価となったわけですが、じゃあ、内容としてはどうなのかと言うと。
まぁ、それなりにおもしろいことはおもしろいかな、と。
キャラ優先の展開も一人称の文体も、それなりに楽しめましたからね。

でもやっぱり、それは小手先の技術であって、センスじゃない、と、僕は思います。

これは計算された萌え小説と言って良いんじゃないかな。

だから飽きてしまったのかも。
あの、〜憂鬱や〜消失にあった、おもしろく感じさせるセンスはどこにいってしまったのやら。
この状態が続くとなると、本当に、このシリーズ自体を飽きてしまうかも。
だから、涼宮ハルヒの陰謀は久々の長編であり、僕のヒットであることを願っていたりします。

では、いつも通り、収録されている作品の説明をば。

【ライブアライブ】
涼宮ハルヒの溜息で舞台となった文化祭。そこで起こった小さな事件を取り上げた話。
完成した映画「朝比奈ミクルの冒険・エピソード00」をとても見る気になれないキョンは、思う存分リラックスしたいと考え、二箇所ほど回る先を決める。
一つはみくるさんのクラスで行っている焼きそば喫茶。そしてもう一つは……。この二つ目で、キョンはとんでもないものを目にしてしまうこととなる。


【朝比奈ミクルの冒険 Episode 00】
ハルヒが監督、キョンが編集加工した映画を文章化した作品。

【ヒトメボレLOVOER】
キョンの自宅に電話がかかってきた。
相手は昔の同級生、中河。
彼は言う。
「愛しているんだ」
慌てて断りを入れるキョンだが、そうじゃなかった。
昔の同級生、中河が思いを馳せていたのは、いつも彼のそばにいる彼女だったのだ。

【猫はどこに行った?】
古泉主宰で、推理イベントが開催されることとなった。
舞台は鶴屋さんの別荘。
そこで殺人事件の推理ゲームが開催される。
ソフトなミステリー作品。

【朝比奈みくるの憂鬱】
今日のみくるさんはおかしかった。
キョンが部屋に入ってきても、しばらく気づかなかったり、突然出かけようなんて言い出したり。
なぜだ?
しかし、数分後、すべてが明らかとなる。
朝比奈みくるの魅力がたっぷりつまった短編。


てな具合なのですが、僕としては、二作目の朝比奈ミクルの冒険は、不要だったのではないかと。
それとも、映画の内容を知りたいという声が多かったのかなぁ。

そういや、どこぞのサイトで書かれてましたけど、涼宮ハルヒシリーズって、ギャルゲーのノリに似てるというコメントがありました。
なるほど。
主人公の理屈バカな台詞回しに個性たっぷりな美少女キャラ。
言い得て妙という感じですね。

でもなぁ、やっぱり萌え中心の話は苦手なんですよ。
次は違う方向でお願いします、谷川さん。
author:馬数翔(まかず・しょう), category:評価…★★★☆[良いけど…], 06:18
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【小説】 涼宮ハルヒの暴走
涼宮ハルヒの暴走
涼宮ハルヒの暴走
谷川 流, いとう のいぢ

ふわぁぁぁふ。

最近、本気で眠いです。
ラノベも眠気と闘いながら読んでいるので、ちょっと肉体的にキツイかも。

精神的には……おもしろいものなら問題ないのですが、さしておもしろいと思わない作品だったら、やっぱりキツイですねぇ。

なんて弱気を見せつつ、涼宮ハルヒの五冊目となる短編集を読破。
こちらは、どちらかといえば、精神的にはキツくない方かな?

まぁ、前回前々回と、精神的にキツイのを読んでいたため、比較的に楽だと思っただけかもしれませんが。

でも、おもしろい一冊ではありました。
僕としては、涼宮ハルヒシリーズって、長編はおもしろく、短編は普通、という位置づけだったのですが、その中にあって、この本は良い感じだったと思います。

本を追うごとに複雑化していくストーリーをうまくまとめ上げていますし、主要キャラも生き生きと描かれているんじゃないかなぁ。

今回特に良かったのが、長門ちゃん。
無言・無表情で首をかしげたり、じっとキョンの顔を見つめていたり。
なんか、無機質なキャラから物静かな女の子へとシフトした感があって、良い感じでしたね。

それに、ハルヒ自身も、これまでになくキョンを意識する言動が目立ち始めていましたし、そのキョンもまた、心情の変化が感じられてきました。
全体的にキャラが成長しているようで、これは続きが楽しみになってきております。

でもやっぱり、涼宮ハルヒシリーズは、長編がおもしろいと思っちゃっているんですよねぇ。
だから、そろそろ長編が読みたいなぁ、なんて思ったり。
第六巻もまた短編集のようですし、今度の新刊はどうなんでしょう。

では、恒例の短編集内容説明をば。
眠いので、簡潔な説明のみですが、ご勘弁を。


【エンドレスエイト】
SOS団として初めての夏休み。
普通に始まって、普通に終わり、普通に二学期を迎えるはずだった夏休み。
しかし、そうはならなかった。
なぜなら……。
学生だったときは憧れたであろうシチュエーションが描かれた作品。

【射手座の日】
コンピュータ研究会の会長が、一枚のCDを持ってきた。
宣戦布告の言葉と共に。
目的はただ一つ。我らがパソコンをかけて、ゲームで勝負せよ。
その挑発に、軽々と乗ってしまうハルヒだったのだが……。
長門が可愛く見えちゃう作品です。

【雪山症候群】
いきなりだが、SOS団は雪山で遭難していた。
なぜ?
その経緯ってのが……。
そしていつも通りの回想がスタート。
この本の中で一番長い中編。


てな感じですね。
意外と良い感じだったけど。
やっぱり長編が読みたいなぁ。
author:馬数翔(まかず・しょう), category:評価…★★★★☆[良い!], 08:06
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【小説】 涼宮ハルヒの消失
涼宮ハルヒの消失
涼宮ハルヒの消失
谷川 流, いとう のいぢ

いやぁ、今日は充実していますな。
映画を観に行って、ラノベを読んで。休日はこうでなくっちゃ。

とまぁ、久々にストレス発散した感のある本日。
僕がここまでハイテンションになっている理由はただひとつ。

先ほど読み終えた

涼宮ハルヒの消失が、

想像以上に

おもしろかったのですよ!


涼宮ハルヒシリーズとして四巻目の本作。
久々の大ヒットでした。

SFあり、ミステリーあり、萌えあり、笑いありと、本当に読み応えのある一冊。

涼宮ハルヒの憂鬱を読んで以来、第二巻第三巻と、さほどヒット感は感じられなかったのですが、これは本当におもしろい。

もしかしたら涼宮ハルヒの憂鬱を超えたかもしれないと言っても良いくらいです。

というのも、これまでの涼宮ハルヒシリーズは、改行が少なかったせいか、おもしろい・おもしろくないに関わらず、読みづらさがあったんですね。
しかし、今回はテンポ良く読み進められる作りとなっており、その読みやすいことといったら。
要するに、そうした読みやすさが加点ポイントというわけです。

で、肝心の内容ですが、

いつものごとく涼宮ハルヒは唐突に言った。
「クリスマスイブに予定のある人いる?」
聞けば、今度は皆で鍋をやりたいのだという。
なるほど。いつもの騒動に比べれば、ずいぶんと平穏無事に済みそうなイベントじゃないか。
そう思うキョンだったが、それは許されざる平穏だった。
なぜなら、彼の気づかぬ間に、世界が一変していたのだから。
そしてそのことを、キョンは友人の一言で知ることになる。
「涼宮ハルヒ……それ誰?」
突然、学校にハルヒがいない世界に放り込まれたキョン。
ようやく自体を理解した彼がとった行動は……?


というものなんですけどね。
次々と現れる謎が、少しずつパズルのように組み合わさっていく流れは、本当、ミステリーとして秀逸!
それに加えて、これまで目立たなかった長門さんが、今回はメインヒロインとしての萌えキャラに大抜擢!

あちこちで長門さんの萌え度アップを唱えていましたが、確かにやられちゃうわ、ありゃ。

かなりオススメの一冊なので、ぜひご賞味あれ!


以下、ネタバレあり。
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author:馬数翔(まかず・しょう), category:評価…★★★★★[最高!], 06:03
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【小説】 涼宮ハルヒの退屈
涼宮ハルヒの退屈
涼宮ハルヒの退屈
谷川 流, いとう のいぢ

涼宮ハルヒシリーズの第三巻。
どんな話なんだろうと思ったら、短編集だったんですね。

まぁ、それぞれの話に思うところはありますが、それは省略するとしまして、総評としては、まぁまぁ良かったんではないかな、と。

ただ、短編はその性質上、どうしても風呂敷は広げにくいわけで、その方面で、この巻はちょっともったいないというのが、かなりの減点対象でした。

というのも、この手の長編・短編混在シリーズは、それぞれに特色があった方が良いかなぁ、なんて僕は思うんですよね。
まぶらほとか、フルメタル〜なんかは、まさにそれを上手に使い分けていて、長編ではストーリーと設定重視、短編ではキャラクター重視の流れになっていると思うんですよ。

しかし、この涼宮ハルヒの退屈は、長編と同じ流れを短編で組んでしまったために、物足りなさが生じてしまったんじゃないかなぁ、というわけです。

他のレビューサイトによると、どうやらこの問題は次の巻で解消されているらしい、というように見受けられますので、もう少し読み続けるつもりではありますが、その情報がなければ、読み続けていなかったかもしんないですねぇ。

ちなみに、この本を構成している物語は以下の通り。

【涼宮ハルヒの退屈】
現状を退屈に思ったハルヒが、ふいに野球をやろう、と言い出すお話。
しかし、経験豊富なアマチュア相手に、にわか集団のハルヒたちが勝てるはずもなく、不満を募らせていくハルヒ。それが引き金となって、ハルヒの能力が発動されたことを知ったキョンたちは、慌てて対策を講じるのだった。

【笹の葉ラプソディ】
7月7日。
七夕であるこの日に、どこからか笹を持ってきたハルヒは、願い事を短冊にしたためようと言い出す。
だが、この行動は決して思い付きのものではなく、ハルヒの七夕に対する思いから来るものだった。
朝比奈みくるがメインヒロインを務める、みくるファン必読の一編。

【ミステリックサイン】
七夕から数日が経過したある日。
ハルヒの元へ相談者が訪れる。彼女の力を借りたいというのだ。
その依頼に目を輝かせたハルヒは、二つ返事でこの依頼を受けるのだが。
物語としては、もっともハルヒシリーズらしい一編。

【孤島症候群】
ハルヒたちは、目の前の殺人事件に呆然としていた。
せっかくの夏休みだというのに……。
いつもとは違った、ちょっとした推理小説風の一編。

うわぁ、それぞれ解説付けちゃったから、ムダに長くなってしまったかも。
次は省いた方が良いかなぁ。

と、それから今思い出したんですけど。
このシリーズの主人公、キョンくん。
彼、本名が作中に登場していないんですね。気づかなかった。
どういう意図なのかは分からないけど、まるで名前があったかのように錯覚させる流れは見事かもしれない……。
author:馬数翔(まかず・しょう), category:評価…★★★☆[良いけど…], 05:54
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【小説】 涼宮ハルヒの溜息
涼宮ハルヒの溜息
涼宮ハルヒの溜息
谷川 流, いとう のいぢ

前回読んで、衝撃を受けてしまった涼宮ハルヒの憂鬱
次はどうするんだろう、と思いつつも、再び同じ衝撃を味わいたくて購入した本作。

季節は文化祭のシーズン。
ありきたりな"お祭り"では飽き足りない涼宮ハルヒはSOS団の面々を使いまくり、自主映画の制作を開始する。
当然のごとく、ハルヒの暴走はとどまることをしらず……。


なるほど。
フィクションと現実。それと涼宮ハルヒの関係を、映画というテーマで表現しようとしたんだな、というのが伝わってきた作品ではありました。

僕好みのSF要素もさらに加わっていましたし、前巻と同じなめらかで違和感のない一人称スタイルの文体も好感を持てたのですが、ただ……。

何かひと味足りない

というのが、読み終わっての感想。
たぶん、キャラクターの魅力が十分に伝わってこなかったのが、その要因じゃないかなぁ、とは思うのですが。

僕としては、もっと涼宮ハルヒを可愛らしいキャラとして受け止めたかったし、みくるちゃんにも萌えを感じたかった。
もちろん、古泉や長門ちゃんも同様に、その正体に興味を持ちたかったりもしたんですね。

でも、その感情が揺さぶられなかった。
それが減点対象でしたねぇ。

もしかすると作者の谷川さんは、分かりにくい涼宮ワールドを理解してもらうための物語として、この話を作ったのかもしれないですけど、そうしようとするあまりか、状況説明に終始してしまってる話なんじゃないかなぁ、と思っちゃったんですよね。

僕にとっては、奇抜な舞台設定を淡々と書き連ねていく作品の読後感は、何も起きない日常生活を朗々と述べていくものと同じ。
だから、こうした状況説明は、できるだけ読者の脳内補完で済ませてくれる作品にしてほしいと思うんですよねぇ。

他のレビューを読んでいる限り、このシリーズの中には期待できるものがいくつかあるらしいんで、とりあえず続きを読んでいくつもりではあるんですけど。
もし、これをリアルタイムで読んじゃっていたら、ここでリタイアしちゃっていたかもしんない作品でした。


それから、ちょっとネタバレ。
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author:馬数翔(まかず・しょう), category:評価…★★★[まぁまぁ], 00:15
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【小説】 涼宮ハルヒの憂鬱
涼宮ハルヒの憂鬱
涼宮ハルヒの憂鬱
谷川 流, いとう のいぢ


最近、この本を手に入れた方はおそらく、帯に書かれた

このライトノベルはすごい!2005
ライトノベル・ランキング作品部門

第1位

という文字で購入を決意したんじゃないでしょうか。
かく言う僕もそのクチでして。

で、手に入れてからすぐに読んでみたわけですが、一度中盤で挫折。
理由はとても簡単。
ダラダラと流れる日常を描いた描写が、苦痛に感じてしまったのです。

で、別の本を読んでいたりしたわけですが、やっぱり「ライトノベル第1位」の文字は気になってしまうわけで、

気を取り直して、最初から読み直し。
挫折しそうになる気持ちを抑えつつ読み進めていくと。

途中まで停滞していたかに思えたストーリーが、急に流れはじめ、そして加速していき、気が付けば、最高速の状態でラストを迎えているではありませんか。

その読後感たるやまさに、

なんじゃ、この作品はぁっ!

というところ。

最初の停滞感なんて、このラストをよりおもしろくするための演出なんだと、気づかされるに至ったわけです。
しかし、これだけ広げた大風呂敷を完全とはいえないまでも、きちんとたためてしまうのは、すごい技術だなぁ、と感心させられた作品でありました。

途中まで読んだけど、あまりおもしろくなかったなぁ、と思った方。
ぜひ一度、最後まで読み通してみることをオススメします。

しかし、この話、次はどうやって繋げるつもりなんだろ。
author:馬数翔(まかず・しょう), category:評価…★★★★★[最高!], 03:54
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