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支倉 凍砂
メディアワークス
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1099位
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更新、遅れてしまいました。ごめんなさい。
やっぱり、本を読むのが遅くなってるわぁ。
というわけで、この言葉からも分かると思いますが、久々にラノベを読んじゃいました。
前々から気にはなっていたものの、まったく手を出していなかった一冊。
この本に手を出さなかったのには、二つの理由があります。
ひとつは、ジャンルがファンタジーであったということ。
昔、ファンタジー小説がいやというほど流行っていた時期があって、僕としては、その頃に一生分のファンタジー小説を読んじゃった感があったんですね。
だから、ファンタジー小説はもういいや、という感じになってました。
そして、もうひとつは、この作品のヒロインである「ホロ」の語り口調。
さすが数百年も生きている賢狼というだけあって、ホロのしゃべり口調はどうもババくさくて、それが僕の中では、どうにも萌えにつながらなかった。
しかし、そんな理由で敬遠していた作品が、「
このライトノベルがすごい2007」で第一位を獲得している。
僕は、この本で
ハルヒシリーズに出会っていますから、さすがに一位の結果は無視できない、というわけで手に取ったわけなのですが……。
いや、よく出来てる。
というのが、この作品に対する正直な感想でした。
はっきり言って、爆発的なインパクトがある作品ではないのですが、ファンタジーと経済を組み合わせる考え方は奇抜でしたし、絶妙でした。
普通、経済の話をするなら現代劇でなきゃいけないものですが、たしかにこのタイプの話なら、ファンタジーでなきゃ成立しません。
うん、よく考えている、って感じです。
それに文章やストーリー構成もなかなかのもので、以前に読んだ「
女子大生会計士〜」で感じた、キャラの魅力が薄いだの、人間関係に触れていないだのという不満が、この本ではまるまる解消されていた感じ。
特にロレンスとホロのやりとりでは、その滑稽な様子がまるでアニメでも見ているかのように、はっきりイメージできます。
ただ、その一方で、主人公であるロレンスというキャラは印象が薄く、そこがちょっともったいなかったかなぁ、とは思ったりもしたのですが。
ま、それがあったからこそ、ホロの魅力が際立ったのかもしれませんが。
この作品、十分にアニメの可能性を持っていると思うので、そうなったら、ちょっと観てみたい作品だったりします。
では、以下、ちょっとネタバレ。